神奈川東海道ウォークガイドの会 設立趣意書

1 趣 旨
 道は、人間の歴史とともにはじまり、今日まで私たちの生活を支え続けてきました。人や物を運び、情報を運び、文化を運び、私たちの歴史の中で、重要な役割を担ってきたといえます。
私たちの生活の中に密着している道はこれらの「交通機能」のほかに、市街地の形成、防災、環境、収容空間等の「空間機能」の役割をも持っています。
 歴史の道でもある昔の東海道は、それらの機能に加え、文化風習、伝統、産業等の多くの遺産を今でも残し、まさに地域を包み込んだ歴史的遺産の宝庫ともいえます。しかし、時代が進み、往時の大切なものは影をひそめつつあります。
私たちの住む神奈川県内の東海道とそれに係る道も、時代の波はそれら歴史的遺産をも流し去ろうとしており、これからもこの傾向は続くと危惧されています。
 私たちは神奈川県内および近隣都県の東海道とそれに係るみちの歴史や文化を学び伝えるとともに、「みちづくり、まちづくり」の理解と関心を高め、併せて心豊かな地域交流を深めて、明るく健康的な社会づくりに寄与することを目指します。

2 申請に至るまでの経過
 平成13年、東海道宿駅伝馬制度400年にあたり、東海道の歴史的遺産などの発掘・保存、文化の伝承、歴史や文化を活かした「みちづくり」「まちづくり」を進めるための「神奈川東海道ルネッサンス事業」が行政、企業、各種団体、市民一体となって実施されました。

 この記念事業のひとつとして、ウォーキングによる健康の維持と東海道の歴史に織り込まれた数々の文化と伝統を知りたい人のためのガイド役を育成する「神奈川東海道ウォークガイド養成講座」が神奈川県歩け歩け協会により開催されました。
 平成14年2月、この講座を修了した27名がその趣旨を実施するために任意団体「神奈川東海道ウォークガイドの会」を結成するとともに活動を開始しました。
 現在では東海道の歴史や文化に興味を持ち、また、歩くことで健康を維持したい多くの市民の方々が楽しみながら参加いただけるようになってきております。

 一方、その後も継続してガイド養成講座を実施してきた結果、ガイドの会の会員も増加し、参加いただくお客様、各行政機関・各報道機関そして「神奈川県歩け歩け協会」をはじめとする各団体のご支援とご協力により、当会も順調に発展をとげてまいりました。

 今後、団塊の世代が定年を迎えるなど、高齢者等の健康志向と生涯学習のニーズがより高まることが予想され、それに対応するために活動の伝承と更なる発展をはかるための仕組みを作り、継続的にそれらを推進する組織を設立しようという想いに至りました。

 平成21年10月3日、発起人会を開催し、平成21年10月9日には賛同者が集まり、設立総会を開き、特定非営利活動法人神奈川東海道ウォークガイドの会を設立することを決定いたしましたので、申請いたします。
   
平成21年 10月 9日


特定非営利活動法人 神奈川東海道ウォークガイドの会  
設立代表者   藤 森  則 昭